「松下電器は人をつくるところでございます。あわせて電気器具も作っております」と答えるというのは有名な話です。人材育成に力を入れていました。
人材育成のコツは「相手を信じてまかせること。完全無欠な人はいない。60点で辛抱して、ええところを伸ばせばええわけや」と語るのです。
これは言うのは簡単ですが、本当の人材にするにはかなり大変なことです。ところが、トップにいてもクレーム処理をするような方ですから、下は当然動かざるを得なくなりますよね。
経営の神様と言われただけあって、ピンチもチャンスに変えてしまいます。それも彼の経営哲学によるものです。
「景気がいいときはどこの商品でも売れる。しかし、不景気になると、皆が品物を吟味するから、悪いものはだめになり、良いものだけが残っていく。景気がいいとさらに伸びていく」と。
昨今、産地偽装事件が多いが、不景気になると、偽物が良く出回っています。しかし、結局バレて、会社の信用を失ってしまうケースが多々ありますね。彼の経営哲学は全く色あせていないのです。
幸之助10訓
1.店員の指導は事業興隆の根幹なれば、部下指導になるものは常に衆の範たるべし
2.人の力量、適正は一朝一夕に知れるものにあらず、一時にすぐれたりとて、他事ではそうでないものもあり、長たるものはよくこれをわきまえ、順次部下を適当な部署に配置すべし。
3.部下の指導は真心を以って行うべし、単なるごきげんとりのごときは浅薄である
4.事をなすに人の和を必要なるはいうまでもない。ただし、誤って何事も他に依存することは大いに慎むべき。義務遂行にあたっては独立自主、ほかの援助をたのまず、しかし互いによく協力するよう心がけるべし。
5.経営が光を放つか失うかはよき人材の育成いかんにあり。
6.人は信頼し教えれば、むやみに裏切ったりするものではない。いじましい経営をしていると、その事業は伸びない。
7.社員は一流だけを採用すると失敗する。一流は10人のうち1人いればよい。あとは要するに、勤勉で協調性のある人が望ましい。
8.しかる時は皆の前でしかる。皆の前でしかるのは非常識のように思われるが、お互いにいい点、悪い点を知りあい、公平にすべき。面子や恥にこだわらず、好悪の感情も排せよ。一人に注意すれば皆にそのことが周知徹底できる。
9.年功には待遇で報い、実力者には地位を与える。60点あれば抜擢せよ。万一、抜擢した人間が失敗しても。人間への投資と割り切れ。
10.新入社員でも心やすく社長や部長に話ができる状態をつくるように管理職は配慮せよ。そうしないと、すぐ組織は崩壊する。
「社員は一流だけを採用すると失敗する」これは深い話ですね。野球に例えるならば、4番バッターばかり揃えても優勝できなかった某チームみたいなもんですよね。
「新入社員が心やすく社長や部長に話ができる状態」をつくるなんて本当に難しいんですよね。これはどんな組織にもあてはまることだと思います。
逸話を語るを多分、1冊の本ができるような方ですから、松下幸之助についての本を読むだけでも、かなりの自己啓発になると思います。
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